(土京川のアマゴ)
6月1日 土京川 晴れ
近頃の私は、なんとか綺麗なお魚の写真を撮ろうと、必死なのです。
それには第一に、そこそこのサイズのお魚を釣らなければならない。まず、それがヘタ。それからやっとこさ20cmを釣って、さあ写真撮ろうとしても、それを飾ってくれるバックがそこにはない。それで釣りしながら、バックに写りこませるべき風景をチェックして、お魚が釣れたら、その場所まで戻って撮ろうとした。けどやっぱり釣れない。たまに釣れても、その場所は50mも下流だったりするので挫ける。そもそも、その風景を見つけるセンスが無いのかも知れん。

この日の土京もそんな感じで釣る。
やや増水の中、最初の1時間でパタパタパと18〜20cmを数匹釣って、この分なら、いずれ22cmアマゴか25cmイワナが釣れるのは時間の問題だろうと思ったものの、その後さっぱり。忘れた頃に18cmくらいのが、ごくたま〜に釣れるだけでした。
上の写真は、この日唯一撮影したもので(もちろんそこで数枚のシャッターを切ってるが)、釣り上げた所から15mほど下流に移動してから撮影した。魚にとっては、えらく迷惑な話だとは思う。

6月2日。東海地方、入梅。いやな季節となりました。
私ゃ、雨も増水も大嫌い。晴れてくれんと写真も撮れんし、増水にいたっては、おそごーて、よーあるかん。

アマゴの姿勢には、やや不満足。まあ、修行が足らん。
(ヒメレンゲとアマゴ)
6月7日 牛道川 曇り AM11:00〜PM6:00
久々のスローシャッター皆さんは「ヒメレンゲ」という花、ご存知でしょうか?実は先月牛道へ釣行した折、その話題がでました。で、私はその花を知らなかったのですが、話を聞くうちに、「ああ、あの花か」と思いつきました。苔むした岩の上に、ほんの数センチの茎を伸ばして、黄色い小さな花をサワサワと咲かせてるやつです。私も以前、写真撮った覚えがあります。
私は山野草には全く疎くて、その手の話題が出てもついていけなくって、それを楽しそうに話してる人たちを見ると、とても羨ましかったりするのです。でもやっぱり、食べられない山野草の名前は覚えられません。

さて今回は、その「ヒメレンゲ」撮りも兼ねます。私の過去の写真を見ると、6月中旬に、その写真を撮ってます。場所は牛道上流。
途中、道路で岩魚を見つけた。水路から溢れた水が流れる中をウネウネしてました。こいつは丁重に本谷へリリース。善行をしたので良い事があるかも知れません。
車止めに着いて、それから杣道を数分歩いて川へ降ります。登り道を歩くとすぐに息がゼーゼーして、そしてガレ場を降りると、もう十分満足。すぐにプシュリとやって、ビール片手にちょいと竿を振ったらイワナが食いついた(手元でバレたけど)。それで次のポイントに移って、やっぱりビール片手に竿を振ったら、またイワナが食いついた。今度はしっかりキャッチ。なかなかよろしいです。それに「ヒメレンゲ」もそこそこあって、写真もパチパチ撮る。その後も魚の反応はあったものの、上流に行くにしたがって「ヒメレンゲ」の開花は少なくなってきたので、ここはひとまず切り上げた。そんな釣り方なので、普段は1時間もかからない区間を2時間以上もかかったのです。

次には寒水川。ここにも「ヒメレンゲ」は咲いてます。
しかし魚の反応はイマイチ。でも出れば25cmくらいで(イワナ)、そんなのを3匹釣った。本当はその魚を「ヒメレンゲ」をバックに撮りたかったのですが、なかなかそんな状況はありえません。そもそも「ヒメレンゲ」は岩の上に咲いてるので、それをバックに撮ろうとすると、魚を岩の上に乗っけなければなりません。それはフライマンのすることではないからです。
ここでもやはり写真撮りながらの釣りなので、普段の倍以上の時間がかかった。こういう釣り方は、体力的には非常に楽。私のようなお年寄りにはオススメです。

帰り道、時刻は5時過ぎ。牛道の午前中に入ったとこより少し下流へ入る。写真を撮ると言うより釣るため。でもなんにも出なかった。橋をくぐって小さな堰堤下も全く反応がなくって、その上の淵で出なかったら帰ろうと思ってその堰堤を越えたら、そこに流れ込む細流にビッシリと「ヒメレンゲ」が咲いてた。しかも今日見た「ヒメレンゲ」なんかよりもずっと立派。今日のほとんどの時間を費やした牛道上流やら寒水のそれは、まだ時期的に早かったのだと気づきました。本当は、このあたりが盛期。しかも、その横の淵で22cmアマゴが釣れた。
掲載の写真は2枚とも、そのラスト30分で撮ったものです。前述の、道路のイワナを助けた甲斐がありました。(そのイワナをリリースしたのは、写真の10m下流だったのです)

被写体はタルカスさん翌日の8日には、タルカスさんと一色へ行った。
バローの開店に合わせて9時半に来てくれたけれど、バローは特売日らしく駐車スペースもない。それでAコープへ行ったら珍しく大入り。今日の白鳥町民は活性が高いです。一色イワナも、そうあってくれたらいいんだけど・・・。

一色に着いて、そそくさと釣り支度をして川に下りる。さて釣ろうかとしてふと下流を見たら、およそ50mか100mくらいに釣り人が居た。そんなもん見なかったらよかったのに、見たからには仕方ありません。渓流釣りは先行者優先なのであります。場所移動。
そして上流に車を走らせると、調度いいかげんの距離に車が止まってる。それを2台見過ごして3台目。これは軽トラ。我々は、それを山菜取りと判断してその横に車を付ける。で、それは正解でした。1時間ちょっとの釣りで、私3匹とタルカスさん5匹。
昼食はタルカスさんお気に入りの「ピリ辛ケーチャン」。私も好きです。薄日の差す中、ビールも美味しいです。やっぱり渓流にはケーチャンとビールは必須ですね。
その後上流に行ったけれど、ここは釣り人の気配が濃い。そして下流に来て、私2匹とタルカスさん0匹。結局、共に計5匹の釣果で、悼み分けでありました。

追記:白鳥町クマ情報によると、6月9日に阿多岐でクマが出たらしい。お近くへ釣行される方、どうぞご注意下さいませ。

(林谷の20cm)
6月14日 林谷 晴れ
今日は東京のスズケンさんがやってきた。1年ぶりですね。お元気そうでなによりです。
スズケンさんは12・13日と荘川で一杯釣ったんだそうな。そして本日14日は私と釣って、その日のうちに東京へ戻らねばならんので、2時過ぎには川を上がらなければならないらしい。
だったら早朝から釣らねばならんかと言うと、私は、決してそんな事はしません。マイペースは守ります。もちろんスズケンさんも、それは心得ております。
スズケンさんは9時に掛軸店へやってきて、まずコーヒーをすすりながら近況報告。暫くしたら、局長さんとツネキチさんがやってきて、更にまったりする。そして10時前になって、お二方は石徹白へ旅立たれた。我々はジムニーで林谷は向かう。

車中での話しの中心は、蕎麦打ちの事。スズケンさんは町内会の蕎麦打ち体験に1回だけ参加して、それから蕎麦打ちを始めた。私は「いえそば」の購入をきっかけに蕎麦打ちを始めた。共に経験は1年未満。周りには蕎麦打ち者は居なくってネット頼り。スズケンさんのご贔屓は「高山製粉」で、私は「古川製粉」。それぞれ、その利点を語る。そして、私の師匠とも仰ぐ「かないまる」さんのHPの事を話したら、スズケンさんも「あの人は素晴らしい技の持ち主だ」と共感する。「かないまる」さんは、あんな難しい粉をいとも簡単に・・・・・・。
え〜、これ以上書くと、釣り人の方々に飽きられてしまうので、以下省略。

そして、林谷のいつもの所に車を止める。
林道を少し下って入渓。下の淵を見ると数匹のアマゴが見えたのでフライを投げた。1回出たけど乗らなかった。スズケンさんは上の淵をやったけど出なくって、その上の荒瀬で出たけど乗らなかった。そして交互に釣って1時間ばかりで前半終了。
ここでちょうど車の所。ビールをプシュリとやって、ケーちゃんを突っつく。スズケンさんは東京在住なので、久々の渓ケーちゃんなのだそうです。あちらではケーちゃんの入手は困難で、たまに「高山フェア」なんかやってる時に見かけるそうですが、それは岐阜の3倍の1000円もするそうで、まあ、ケーちゃんは、そんな高価であってはいけない。あれは庶民の食べ物なのです。

そして後半。お魚はそこそこ見えるし、時折小アマゴもからむものの、やはり林谷は釣れない谷なのでありました。
釣果は、私3匹でスズケンさん0匹でした。
帰りの車中でも、やっぱり蕎麦の話。「蕎麦つゆは、やっぱり自作が一番。なんたって香りが違う。合わせ節のクセも面白いけれど、本道は・・・・・・」
・・・・スミマセン。しつこいですね。

そしてスズケンさんとは3時にお別れした。まだ時間があるので、一人牛道へ行く。
最初の30分は全く釣れなくって、そしてハタと気づいた。魚は、流れの開きと言うか、落ち込みの肩と言うか、、とことん手前に居る。それを意識し出したら結構出る。ただ、そういう所を下流から釣るにはラインやらリーダーをとことん弛ませなばならないんでバラシも多い。でも、数匹をキャッチして、そこそこ満足。
こういう釣り方を林谷でもしておれば、もうちょっと釣れたのではなかったかと思った次第ではありました。

(荷暮川のアマゴ)
6月22日 荷暮川 雨
今日は雨ですが、雨嫌いの私らしくもなく釣りに出かける。まあ、ザーザー降りだったら、車の中で本読んで、ビール飲んで寝てしまえばよい。ちゃんと「藤沢周平」さんの本は、車の中に常備してあるし・・。
で、どこへ行こうか?。近頃はなぜかイワナの釣れる事が多いから、アマゴを釣りたい。それに雨なら、道と川が平行にくっついてた所の方がお気楽で良い。そして考えたあげく、荷暮の上流にした。

10時半に掛軸店を出発して、小雨の降るなか荷暮の入り口に到着した。ここには以前は、タコ入道のようなオヤジが門番(遊漁証チェック)をしておったんですが、今回は普通のオヤジ。どうも代替わりをしたらしい。で、そのオヤジによると「今日はこんな釣り日和なのに、誰〜れも入っとらん」らしい。う〜ん、釣れるかも知れんゾ・・・。
そして荷暮林道をトコトコ進む。しかし・・・・・。
この林道、あちこちで落石があります。もちろん車は通れますが、尖った大石小石が林道脇にゴロゴロ。斜面の一部がズリズリした跡もあるし、今にも林道を塞ぎそうな木が1本。なんか林谷林道の3倍くらいの危険を感じる。それで挫けて下流に戻って川へ降りる。
幸い小雨。水位は昨日の雨で平水に戻った感じ。大場所が続いてて出れば良方のはず。でもなんにも出んかった。30分で見切りをつける。で、林道は怖いけど、やっぱり上流へ行く。上流へ行けば釣れそうな気がしてしまうのは、釣り人のサガなのです。
そして細くなった谷へ降りて、細長く浅い淵から入る。まだ小雨。このポイントはボサがひどく竿を振れないから川の中を歩いて進む。すると、何匹もの魚が右往左往する。う〜ん、魚影は濃い。そして、そのボサを抜けて最初のポイントを振ったら、1投目で20cmアマゴが釣れた。そしてそして、もう一度同じポイントで、今度はイワナが釣れた。その先はタランタランの平瀬が続くも、静かに釣り上っていくと、そこそこ反応がある。ほぼアマゴ。サイズは18〜20cmほど。
途中、写真を撮る。今日は久々にコンデジなので、とても軽いです。ただ、カメラの使い方が解らない。ホワイトバランスを「曇りモード」に切り替えるのに数分かかった。それからまた何匹か釣って、時間を確認しようと思ってコンデジをいじったけれど、これは結局、操作方法が解らなくって挫けた。
小雨の中で釣ってるうちは全く気にならなかった林道ですが、そのうちザザザーッと降り出した。急に怖くなって荷暮を退散。前出の林道を塞ぎそうだった木は、上流に行くときには車の天井を触らなかったけれど、帰り道には、その天井をサワサワと撫でた。

荷暮を出たのは2時半で、まだまだ時間があったので雨の降る中、九頭竜国道下に入ったけれど、ここでの釣りは、まあ、蛇足に終わってしまいました。

(林谷の20cm。痩せてます。)
6月28日 林谷 曇り
昭和40年代後半ごろにツチノコブームが起こった折、白鳥の金子某氏が「わしもそいつを見た」と名乗りをあげた。それを聞きつけた、かの山本素石氏率いるノータリンクラブの面々が金子某氏の下へ通い、ついにその場所を突き止めた。それが「林谷源流」であったらしい。
彼らは早々に捜索隊を組み、林谷源流へ行って、蛇族が好むと言われてる「味噌・スルメ・毛髪」の、三種の沈香を焚き上げたものの、ツチノコは現れず、多くのヘビを寄せ付けただけに終わったらしい。
当時中学生だった私は「万場でツチノコがでるらしい」とのうわさを聞きつけた友人に誘われて、やはり数人が集まって探索に赴いた。そのとき私は、護身のための棒切れしかもっていかなかったけれど、言いだしっぺの友人は、竹棒の先に針金でワッカを作って、手元の紐をヒョイと引っ張れば、そのワッカが閉まるというツチノコ捕獲兵器を作ってきた。すごいヤツだと感心した覚えがある。もちろんヘビさえ見つからなかった。

さて、今日はその林谷です。私はここへ何度もきてはいるけれども、いまだツチノコには出合っておりません。
水位はヒカヒカの渇水。いつもの所に車を止めて、林道を少し下って川へ降りる。最初の淵でピシャリと出たけど乗らなかった。多分小さいと思う。それからしばらくは釣れなくって、小さめの淵で良型?を掛ける。ヤッターと思ったのもつかの間、数秒でバレた。そして前半最後の方になって、パタパタと3匹釣って終了。18〜20cmくらいで、みんな痩せてます。

そこがちょうど車を止めたところなので便利。おにぎりをほうばりながらプシュリとやる。
そして後半開始直後、巨大なナメクジを釣る(掛ける)。それは直径4cm・長さ10cm以上の大きさで、最初に見たときにはナマコかと思った。まあ、山にナマコは居りません。それで針を外して水で洗ったけれども、そのヌメヌメはどうにも取れなくって閉口した。このナメクジはヤマナメクジと言って、最大15cmを超える者もあるらしい。ちょっと怖い。
その後お魚の出は芳しくなくって、たまに釣れても15cm以下。
そして川から上がる地点が近づいたあたりになって、パタパタと3匹釣った。やはり18〜20cmで、みんな痩せてました。渇水続きで、餌が流れてこないのかな?